飲食店で誰もが目にするメニュー表。
メニューをただ羅列したメニュー表やたくさん写真が載せられているものなどお店によって個性が出ますよね。
今回はお店のメニュー表づくりのコツについて勉強していこうと思います。
これから飲食店を始めるという方は参考にしてみてください。
メニュー表作りの考え方
メニュー表作りでは次の3つが基本となります。
メニュー表作りの考え方
- お店の看板メニューをハッキリさせる
- 事業計画で設定した客単価を意識する
- お店のコンセプトに合ったデザインにする
これができていないと本末転倒です。
逆にここだけ抑えておけば、お店もお客さんもそこまで困ることはありません。
お店の看板メニューをハッキリさせる
お店の看板メニューや特に食べて欲しいメニューはハッキリさせましょう!
メニュー表を見た時、これができていないお店が意外と多いです。
と考えている店長さんもいるかもしれませんが、最近の飲食店は美味しいのが当たり前の時代です。
美味しいけど、どこかで食べたことがあるような味だったり・・・
そんな中「ここのお店のメニューは全部美味しい!」となる店はほんの一握りです。
僕は飲食店経営の勉強も兼ねてお店をチェックしていますが、何が一番売りなのか分からないことが本当によくあるんです。
そういったお店ではその日の気分や価格などを見て勘で選びますが、平凡な味だったこともしばしば。
と後悔しながら僕は帰ってます。。
お店の看板メニューやオススメを選んでもらいやすいメニュー表づくりが固定客を増やすことにも繋がります。
メニュー表を作る際はそれらのメニューが目立つような工夫が必要です。
事業計画で設定した客単価を意識する
事業計画書で設定した客単価を意識してメニューを作りましょう。
これを意識して作らないと想定より売上が低くなる恐れがあります。
メニュー数が多いお店では特に注意しましょう。
お店のコンセプトに合ったデザイン
メニュー表のデザインはお店のコンセプトに合ったものにしましょう。
和食の雰囲気のお店で洋風なメニュー表だったらスゴイ違和感ありますよね。
お客さんは店が思っている以上に敏感で、違和感があるとマイナスな印象を抱きがちです。
例えば
こういったマイナスな部分はお店への評価だけでなく味にも影響する恐れがあります。
悪い印象の中で出てきた料理が平凡だと・・・一見客で終わってしまうかもしれません。
料理外の部分で悪い印象を与えてしまうのは非常にもったいないです。
メニュー表もコンセプトに合ったデザインでお客さんに違和感を与えないようにしましょう。
メニュー表作りのコツ
先ほどの考え方を踏まえた上でメニュー表づくりのコツを紹介していきます。
メニュー表作りのコツ
- 料理名に興味を引く文章を添える
- 看板メニューは左上
- 料理の写真を載せる
- 1ページ内での情報は少なめに
- 写真はキレイに
- 個人の飲食店なら手書き・手作り感も◎
この中から使えそうなものをピックアップしてやってみてください。
料理名に興味を引く文章を添える
料理名に興味を引くような文章を添えましょう。
まずはストーリー性から。
これ個人的にかなり刺さります(笑)
例えば
『だし巻き卵』を『おばあちゃんのだし巻き卵』とするだけで
勝手に想像しちゃうんですよね。
こんな感じです。
知らない間にお店の策略にハマってるんですよね。
あと、少し高めの料理には『限定』という単語を添えると希少性が出てお客さんも納得してくれやすいです。
全部に付けると個性がなくなってしまうので、看板メニューやオススメのメニューを選んでつけましょう。
看板メニューは左上
雑誌やコンビニの棚を見たりするとき、人の視線は『Z』を書くように左上→右→左下→右の順に動くとされています。
(Zの法則)
左上に視線がいきやすいことから、オススメを左上に配置することが多いようです。
料理の写真を載せる
料理の写真を載せることでお客さんは出来上がりをイメージしやすくなります。
安心して注文できるので、写真付きのメニューは注文がでやすくなります。
特に看板メニューやオススメは写真を載せましょう。
逆にメニューに写真が無いとお客さんは
と想像して注文しています。
出てきたときにイメージと違うとストレスを感じますよね。
個人的なエピソード少し挟みます。
居酒屋さんに友達3人で行った時のお話です。
冷奴を注文しようとしました。
メニューを見ると『冷奴300円』
皆食べたいというのですが、写真がないので量が分からないんです。
と思って注文しました。
すると1丁400gくらいの豆腐が3つドーン!
飲み会の序盤は豆腐祭りです。
さぞかし店員さんも「豆腐好きな奴らだ」と思ったことでしょう。
これと似たような経験誰しもある気がするんですよね。
焼肉屋のわかめスープしかり。
- 1人用なのか?
- シェアできるものなのか?
価格帯で想像できないものも写真を載せたほうが良いと思います。
1ページ内での情報は少なめに
1ページ内での情報は少なくしましょう。
人は一度にたくさんの選択肢(情報)を与えられるとストレスを感じてしまうんです。
例えるなら、何かを契約する際の『重要事項』です。
一度にたくさんの情報が、小さい字でビッシリ文字が書かれています。
読めと言われたらかなりのストレス・・・
全部読まない人がほとんどですよね。
極端な例でしたが、1ページ内での情報が少ないほど読み手も読む気になります。
1カテゴリーで1ページくらいのイメージで分類するのがおすすめです。
写真はキレイに
メニュー表に載せる写真はキレイに撮りましょう。
『写真を載せることで注文が出やすくなる』と前述しましたが、美味しそうでなければ逆に注文が減る恐れがあります。
ただし、過度な写真の加工は注意が必要です。
と逆にストレスを与えることになってしまいます。
写真撮影時には自然光を多く取り入れ撮影し、明るさや色合いは最低限の加工にするのが良いと思います。
キレイな写真の撮影方法については僕自身勉強中です。
まとまり次第、記事にしていこうと思います。
個人の飲食店なら手書き・手作り感も◎
個人の飲食店なら手書き・手作り感を出して作るのも良いです。
チェーン店だとデンモクを使ったりとメニュー表のデザインも機械的でキッチリしている印象ですが、逆に個性がありません。
個人店の強みは『チェーン店ができないことをする』ことだと思います。
字のキレイさや絵が得意という方向けですが、手書き・手作りだからこその味があります。
そのメニューからお客さんはお店の雰囲気や店員がどんな方なのか?といったところも感じ取れるかもしれません。
別メニュー表でお客さんの満足度◎
通常のメニュー表づくりについて説明しましたが、それとは別のメニュー表があると尚良いです。
次のメニュー表を作ってみてください。
作るとより良いメニュー表
- おすすめメニュー表
- 時間帯別のメニュー表
- 日替わりメニュー表
通常のメニューブックとは別で、A4~A3くらいのサイズ感で1枚で完結、パッと見れるものが良いと思います。
それではそれぞれ説明していきます。
おすすめメニュー表の作成
おすすめメニューのみをピックアップしたメニュー表を作成しましょう。
メニュー数が多いお店ほど作成した方が良いです。
と考える方もいると思います。
その通りなのですが、それで終わってはいけません!
お客さんの中にはメニュー表を一通り見て
と迷ってしまう方もいます。
そこでおすすめメニューのみをピックアップしたメニューがあれば、数多くある選択肢の中からお客さんも絞って選ぶことができます。
想定している客単価への誘導もしやすくなりますし、何よりお店の推しているメニューも分かりやすくなるので是非作ってみてください。
時間帯によるメニュー表の作り分け
時間帯によって客層や出るメニューが変化する場合、それに合わせてメニュー表を準備しましょう。
多くの飲食店に当てはまるのがランチとディナーですね。
それぞれの時間帯でどんなメニューが人気なのかを分析すると作りやすいと思います。
僕のお店は基本ランチ営業はしませんが、もしやるとなった場合の予測がこちら
ランチで人気なメニュー
- 早く提供できる
- 安い価格帯(1000円以下など)
- 定食
ディナーで人気なメニュー
- お酒
- お酒に合う軽食
- 中間の価格帯
ザックリ言うとお昼は『早い・安い・美味い』を、夜はお酒に合うものを意識してメニューをそれぞれピックアップして作るのが良いかなと思います。
日替わりのメニュー表を準備しよう
日替わりのメニュー表があると毎回目新しさがあってリピートしてくれるお客さんも増えます。
黒板や紙に手書きして掲示したり、客席にそれぞれ配ったりとやり方はお店によって様々です。
毎日作るものであれば即席で作れる方が良いですね。
僕のお店では黒板に掲示する方法を検討しています。
日替わりメニューは食材のロス対策にもおすすめです。
ロスの出やすい居酒屋さんはぜひ日替わりメニューで対策していきましょう。
まとめ
メニュー表作りの考え方
- お店の看板メニューをハッキリさせる
- 事業計画で設定した客単価を意識する
- お店のコンセプトに合ったデザインにする
メニュー表作りのコツ
- 料理名に興味を引く文章を添える
- 看板メニューは左上
- 料理の写真を載せる
- 1ページ内での情報は少なめに
- 写真はキレイに
- 個人の飲食店なら手書き・手作り感も◎
別メニュー表でお客さんの満足度さらにアップ
- おすすめメニュー表の作成
- 時間帯によるメニュー表の作り分け
- 日替わりメニュー表の作成
メニュー表はお客さんが必ず目を通すものです。
そしてお客さんはなるべく失敗せずに美味しいものを選びたいものです。
たかがメニュー表と思わず、最低限のポイントを押さえて作っていきましょう。
以上!
ありがとうございました。