前回の記事で料理の危険なポイントを解説しました。
今回はその中の一つ。
家庭で揚げ物中に発生した火災の対処方法を説明します。
正しく料理していれば大丈夫です。
でも万が一もあります!
下手したら命を落とすことになるかもしれません。
家庭向けに大事なところだけを切り取って解説します。
知らない人は一度目を通しておいてください。
ちなみに料理初心者の僕ですが・・・
防火管理者の資格は取得済みです。
飲食店経営するのに必須の資格なんです。
形から入りました。
初期消火の限度
僕ら一般人が消化できる範囲には限界があります。
どこまでなら初期消化できるか?
天井に燃え移る前です。
じゃあ天井に火が燃え移ったらどうするか?
すぐに逃げてください!
一般的に天井まで火が回ると消化は困難とされています。
揚げ物での火災の場合、よほど放置しないとそこまで火は上がらないかもしれません。
ですが消火方法を誤ると一気に火が上がる恐れもあります。
正しい消火方法を知っておきましょう。
消火方法
対処方法は主に2つです。
- 消火器
- 水に濡らし絞ったタオル複数枚を被せる
それでは家庭向けに消火方法を説明していきます。
消火器
最も効果的な方法だと思います。
ただし使用する消火器の種類に注意しましょう。
火災の種類に応じて使用できる消火器は決まっています。
油火災に対応している消火器には黄色のマークがあります。
予め確認しておきましょう。
※引用元:日本消火器工業会
それでは消し方について説明します。
①ガスコンロのスイッチを切る
ガスコンロのスイッチが点いたままになっていると思います。
これをOFFにしましょう。
これでガスは出なくなりました。
②消火器で火の根本を狙って消火する
消火器の使い方について詳しく知りたい方は検索してみてください。
(そこまで解説しだすと本格的に消防関係のホームページになっちゃうので・・・)
ここで消化後の注意点です。
冷却しないと再燃する恐れがあります。
油の発火点は360℃です。
冷却を伴う消火器であればその可能性は低くなります。
ですが粉末系の消火器。
こちらは薬剤による窒息で消化させます。
その一方で冷却効果はありません。
放置しているとまた少しずつ温度が上昇し・・・
再燃します。
『火が消えたと思い一旦現場を離れ、再び戻るとまた再燃していた』
というケースは実際にあるそうです。
消火器を使って火が消えたら、次に紹介する水で濡らして絞ったタオルでさらに冷却しましょう。
水で絞ったタオルを複数枚を被せる
近くに消火器がなければこちらの方法で消火するのも一つの手です。
以下の手順で消火していきます。
※消火器を使用して鎮火したあとであればこちらの手順②から実施してください。
①コンロのスイッチを切る
消火器の時と同じです。
OFFにしましょう。
②濡らしたタオルを水が垂れない程度に絞る
タオルなるべく大きい方が良いです。
③鍋を覆うようにタオルをかける
鍋を覆いきるのがベストです。
もし覆いきらなければ濡らして絞ったタオルを複数枚使って覆いましょう。
これで消火できることもあります。
原理としては窒息と冷却効果。
こちらも火が消えたからといって油断してはいけません。
再燃の可能性があります。
先程と同様に濡らして絞ったタオルをさらに被せてどんどん冷却しちゃいましょう。
いっぱい追いタオルしてください。
油が冷めるまでは濡らしたタオルを取るのはやめましょう。
水をかけるのは絶対にやったらダメ!
絶対にしないでください!
爆発します。
高温で火のついた油が周囲に飛び散るため大火傷必至です。
よく『火には水』の発想で慌てて水をかけて顔面に大火傷を負ってしまう事故があるそうです。
『水と油』とはよく言ったもんですね。
本当にやめてください。
まとめ:正しく理解していれば揚げ物は怖くありません
初心者でもこういった安全に関する部分だけはしっかり押さえておきましょう。
逆に慣れている方は慢心してこういった部分は怠りがちなイメージ。
いざという時に動けるようにはなりましょう!
料理の危険なポイントをもっと知りたいという方は別記事にまとめてあります。
良かったら見ていってください。
→【料理初心者向け】これだけは押さえて欲しい料理中の危険なポイント
以上!
ありがとうございました。