生肉や生魚を切った後の包丁やまな板
皆さんはどうやって洗っていますか?
食器用洗剤だけで洗っている人もいるのではないでしょうか。
そのままだと食中毒を起こす可能性があります。
正しい洗い方について知りたい方はこの記事を見ていってください。
こんな方におすすめ
- 生肉・生魚に触れた調理器具の洗い方を知りたい
- 熱湯消毒時の注意点について知りたい
生肉・生魚に触れた調理器具の正しい洗い方は?
正しい洗い方の手順は以下となります。
- 食器用洗剤で洗う
- 熱湯・アルコール消毒・漂白剤(どれか一つ)
- 乾燥
1.食器用洗剤で洗う
まずは食器洗剤を含ませたスポンジで洗います。
この時点で生肉や生魚など目に見えるような汚れはしっかり落とすようにして下さい。
もし汚れが残っている状態で熱湯消毒をした場合、その肉・魚に含まれるたんぱく質が熱湯で固まり取りにくくなってしまいます。
そしてこのたんぱく質は、食中毒を引き起こす悪玉菌を増やす原因となります。
念入りに洗い流しましょう。
2.熱湯・アルコール消毒・漂白剤
消毒は以下の3つの方法から選んでOKです。
- 熱湯消毒
- アルコール除菌
- 漂白
熱湯消毒
基本的な食中毒の原因菌は75℃以上のお湯に一分以上さらせば死滅します。
『75℃』といっても普通、温度測らないですよね。
沸騰させればOKです。
熱湯をゆっくりかけて消毒していきましょう。
アルコール除菌
「熱湯を準備するのが面倒だ」という方はアルコール除菌でも構いません。
水気をしっかり拭き取ったらキッチン用のアルコールスプレーを吹きかけてください。
ポイントは水気をしっかり拭き取ること。
ビショビショのままスプレーすると除菌効果が弱くなります。
あとはそのまま乾燥で問題ありません。
すぐ使う場合はキッチンぺーパー等で拭いてから使いましょう。
漂白剤
液体タイプとスプレータイプがありますが、短時間でできるスプレータイプがオススメです。
- 液体:漬け置き5分(メーカー推奨濃度)
- スプレー:30秒
ただしどちらも調理器具全体に成分がいきわたるようにしましょう。
漂白が終われば水でよくすすぎましょう。
3.乾燥
アルコール除菌の場合はそのまま乾燥して構いません。
熱湯消毒と漂白剤の場合は水気を拭き取って乾燥させましょう。
乾燥がうまくできていないとカビ・菌が繁殖する原因となります。
まな板・スポンジの熱湯消毒は温度に注意
まな板とスポンジは熱湯消毒をする際は耐熱温度に注意する必要があります。
- スポンジ:90℃
- まな板(ポリエチレン):90℃
大まかになりますが、両者で耐熱温度が低いものになると90℃くらいです。
なので沸騰したお湯(100℃)をかけるのは良くありません.。
溶ける・変形する・劣化させる原因になります。
が、ひとつ個人的に考えを言わせてもらうと…
スポンジに熱湯はOK!
食中毒のことを考えてスポンジは消耗品と割り切りましょう。
どうせ熱湯かけなくても劣化しますし。
100円くらいで5個入りのやつ買えます。
変に温度気にしてちゃんと消毒できないほうが嫌です。
僕は基本的に毎日料理していますが、2~3週間に1回の頻度で交換しています。
まな板はすぐに捨てるようなものではないので、耐熱温度が低い場合はアルコール or 漂白による除菌をオススメします。
もし耐熱温度が90℃のものを使っている方は、次回購入時に注意するようにしてください。
ちなみに僕が使用しているまな板は『Joseph Joseph』で耐熱温度は110℃。
熱湯消毒だけでなく食洗機にも対応。
以前書いた記事で紹介していますので、気になった方は見てみてください。
食器洗剤だけで洗うのはダメなの?
Yahooの知恵袋で
「生肉に触れた調理器具を洗剤で洗うのはダメなのか?」
に対し
- 「大丈夫です。私は30年間それで食中毒になったことはありません」
- 「気にしすぎ。食器洗剤だけでOK。微量の菌は抵抗力が上がります」
など一部そのような回答が見受けられました。
内容をよく見てみると、自分の経験則に基づいて回答しているようでした。
確かに僕も食器洗剤だけで洗っていた時期がありました。
まあそれでも1度に2~3回は食器洗剤でしっかり洗います。
それで食中毒になった経験はありません。
(軽い腹痛はあったかもしれません)
この問題、ハッキリしないのであの有名な食器洗剤『ジョイ』を作っているP&Gグループさんに
「生肉などを切った包丁やまな板などの食中毒に関する菌もジョイのみで十分に除菌・殺菌できるますか?」
と問い合わせしてみました。
すると以下の回答を頂きました。
ジョイの“除菌”は、すべての菌を完全に殺してしまうことではありません。したがって、すべての菌を完全に殺すというような滅菌効果はありません。食中毒菌は、少数でも食中毒を引き起こすことがあります。食中毒を防ぐには、常日頃、食品の衛生に注意を払い、台所も衛生的な状態に保っておくことが重要です。ジョイは、台所にあるスポンジを衛生的に保つことをお手伝いできるように設計されています。
熱湯消毒が最も効果的であることが知られておりますが、沸騰しているお湯を使用することが必要で、給湯機等のお湯では効果があまりありません。 また、塩素系漂白剤でも十分な濃度で十分な時間つけておくことが必要です。衛生面からまな板は、毎日除菌することが重要です。そこで、今まで行っていただいている、定期的な熱湯消毒や塩素系漂白剤での処理に加えて、ジョイで「毎日の除菌」をすることをおすすめしています。
ご丁寧に回答いただきありがとうございます。
P&Gグループさんも定期的な熱湯消毒・塩素系漂白剤での処理に加えてジョイでの除菌を推奨しています。
やはり最も正しいのは
定期的な熱湯消毒・塩素系漂白剤+食器洗剤での除菌です。
「食器洗剤でも大丈夫」という方なんですが、責任が伴っていないんですよね。
もしも
- その意見を鵜呑みにして万が一食中毒が起こってしまった場合
- 食べた人が最悪、亡くなってしまった場合
「ちゃんと食器洗剤で洗ってました!」
という言い訳は通用しないんだよなあ。
分かってんのかな?
それとも
「それは抵抗力が弱かったからです」
なんて言い訳するんでしょうか?
ということで
食べるのが自分だけなら食器洗剤だけでOKだと思います。
ちゃんと責任とりましょう。
まとめ:生肉や生魚に触れた調理器具は正しく洗って食中毒を防ごう
生肉や生魚に触れた調理器具の正しい洗い方は
- 食器用洗剤で洗う
- 熱湯・アルコール消毒・漂白剤(どれか一つ)
- 乾燥
になります。
今回は正しい洗い方についてご紹介しましたが、さらに徹底してほしいことがあります。
それは
肉・魚用と野菜用の包丁とまな板を使い分けること。
ここまでやればさらに安心。
包丁とまな板の使い分けと合わせて生肉・生魚の取り扱いについては別記事で紹介しています。
気になった方はそちらもどうぞ。
【料理初心者向け】これだけは押さえて欲しい料理中の危険なポイント
以上!
ありがとうございました。